羽子板展

子供の遊びシリーズ2


  2001.2.20(火)〜3.20(火)

--- 中之条町歴史民俗博物館 ---



  〜 館長 唐澤定市氏挨拶より抜粋〜

 昔からお正月の子供の遊びとして男の子の凧上げ、こま廻しと女の子のかるた・羽子つきがあげられます。
 平成12年度第3回企画「羽子板展」は、羽子つきを知らない子供達に、その楽しさを体験してもらうと共に、大人の皆さんには、子供の頃に遊んだ懐かしい羽子つきを思い出して頂きたいと存じます。
 羽子つきは、ひなまつりと同じく宮中の正月行事から始まったと言われております。正月15日宮中で吉書を焼く左義長の様子を羽子板にした左義長羽子板が出現しました。
 江戸時代中期以降になり、押絵羽子板がつくられるようになり大江戸文化の爛熟期である化政時代には、歌舞伎に題材をとり、人気役者をモデルとして押絵によって表現した華麗な羽子板が出現しております。年末になると羽子板市が開かれ、お正月の縁起物として羽子板が売られています。羽子つきのためではなくひいきにしている人気役者の演じる、歌舞伎の主人公の押絵羽子板を、飾るために求めております。
 また、羽子板は女子の初節句の祝いとして贈られることもありました。
 羽子板には、地方的な特色があります。浅草や岩槻など関東地方の羽子板は、押絵がふっくらしていて大ぶりのものが多く、京大阪など上方のものは、同じ押絵でもしまったものが目立ちます。九州の羽子板もこの系統に入ります。
 板に直接絵を描いた描絵の羽子板は、東北地方に多く見られますが、素朴な味わいがあり、ねぶたの絵を思わせる手法で絵付けがなされています。また、絵を張り付けた張絵羽子板もつくられています。
 その他、年代や世相などの影響によって特色のある世相羽子板や、桐生羽子板のように郷土の特産を生かした郷土羽子板などもあります。



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